はじめて聞くとちょっと身構えてしまう、研究室でよく使う「専門用語」たち。でも実は、イメージでとらえると意外とすんなり理解できるものも多いんです。
ここでは、遺伝子編集や微生物研究でよく出てくる3つのキーワードを、やさしく解説します!
「ノックアウト株」ってよく聞くけど、何をノックしてアウトしてるの?と思った人もいるかも。
ノックアウトとは、ある特定の遺伝子を「壊す」ことで、その遺伝子の働きを止める技術のこと。
たとえば「この遺伝子が〇〇を作るのに関係してるかも?」と思ったら、その遺伝子を壊してみて、菌や細胞のふるまいがどう変わるかを見ることで、働きを調べられます。
🧪 イメージで言うと…
設計図の中の1行をあえて消して、家電がちゃんと動くか確認する感じ。
📌 こんなふうに使うよ!
「〇〇遺伝子をノックアウトしたら、全然コウジ酸作らなくなった!」
ベクターは、他の生物の遺伝子を菌や細胞の中に入れるときの「乗り物」のようなもの。
よく使われるのは「プラスミドベクター」という丸くて小さなDNA。遺伝子をベクターに組み込んで菌に入れることで、新しい性質をもたせることができます。
🧪 イメージで言うと…
遺伝子を乗せたUSBメモリを菌に「はい、どうぞ」って渡す感じ。
📌 こんなふうに使うよ!
「GFPを発現させるベクター作ったよ~」
多くの菌には「細胞壁」というかたい壁があって、そのままだとDNAが入っていきません。
そこで、酵素などを使って細胞壁を一時的にはがし、中身だけの状態にしたものを「プロトプラスト」と呼びます。
このプロトプラストにベクターを入れると、DNAが細胞の中に入りやすくなるのです。
🧪 イメージで言うと…
ラップに包まれてたゼリーをラップごと取りのぞいた「むきゼリー」状態!
📌 こんなふうに使うよ!
「今日プロトプラスト調製うまくいって、形質転換できた!」
◆ おわりに|「むずかしそう」を1歩近づけるために
いま私は、麹菌(Aspergillus oryzae)を使った研究をしています。
難しいと感じる言葉も、日常のものにたとえてみると意外とスッと入ってきます。研究の世界をのぞく最初の一歩として、「ことばを知ること」はとても大事。
わからないことがあったら、辞典感覚で何度でも見に来てくださいね🧬🌿
📝 ほかにも気になる用語があれば、ぜひコメントや質問で教えてください!
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